なんでもAIに質問する人が増え、「検索エンジン経由のWebサイト訪問者が減った、もしくはこれから減るのでもはや『SEOではなくAIへの最適化が必要』」という意見を目にするようになりました。
この問題についてMIYAWEBの考えを説明します。
- アクセス数の減少と問い合わせの減少は必ずしも比例しない
- 最適化しないとAI検索で参照されない?
- なぜAIへの最適化が必要と言われるのか
- そもそもAIへの最適化とは?(GEO、LLMO)
- 結局は「わかりやすい文章」であれば良いはず
- GEOやLLMOを意識する必要があるのか?
アクセス数の減少と問い合わせの減少は必ずしも比例しない
AIによる要約を見ればそれで用事が足りてしまう場合があります。
このことは、アフィリエイト広告で収益を上げるようなWebサイトにはかなり悪い影響があるでしょう。
一方で、最終目的が「問い合わせ」や「受注」であるビジネスの場合、AIによる要約だけを見る人が増えたからといって、それがそのまま受注減につながるとは限りません。
AI検索結果を見た時点でWebサイトまで見に来ない人は、もともと問い合わせにつながらなかった可能性も高いからです。
このため、Webサイトのアクセス減少と問い合わせ減少は、必ずしも比例しないと考えられます。
(電話による問い合わせも受け付けている場合は、そもそもトラッキングが難しく、影響が見えにくいのが現状です。)
最適化しないとAI検索で参照されない?
質問が「こういうことをしてくれるサービスや事業者は?」というものであれば、AI検索は「こんな事業者があります」「たとえば○○株式会社です」といった形で紹介してくれます。
今のところ、Googleの自然検索で上位に表示されるWebサイトであれば、AI検索でも会社名やリンクが掲載される可能性は高いようです。
実際、MIYAWEBが関わるWebサイトでも、もともと上位表示されているページはAI検索の回答で参照されていることが多くあります。
つまりAI検索に参照されるために特別にまったく新しいことをするというより、まずは従来の検索で見つけやすい状態を保つことが重要だと言えます。
なぜAIへの最適化が必要と言われるのか
「これからはSEOではなくAIOだ」といった言い方がされるのは、少し先を見据えた話だからでしょう。
今後はAIに紹介されやすく工夫したコンテンツが増えていくはずだ、という考えに基づいています。
そうなると少しでもAIに拾われやすい形になっていないコンテンツは競合に負けやすくなるだろう、ということです。
そのため「AIへの最適化が必要だ」と言われるのだと推測できます。
そもそもAIへの最適化とは?(GEO、LLMO)
AIへの最適化(AIO)は抽象的すぎるため、SEO界隈ではGEO(Generative Engine Optimization:生成AI検索最適化)やLLMO(Large Language Model Optimization:大規模言語モデル最適化)という言葉が使われているようです。
「生成AIや大規模言語モデルの学習や推論の際に、情報がきちんと整理されていて価値のあるコンテンツとして認識されやすい形にしておくこと」がGEOやLLMOの考え方に近いのではないでしょうか。
たとえば「最初に結論を書く」「箇条書きで簡潔に書く」といった工夫は、AIにも人にもわかりやすい書き方として評価されやすいと言われています。
実際にChatGPTやGeminiなどに文章を見せて「GEOやLLMOを考慮して書き換えて」と指示すると、最初に結論が来て、長めの文章は分解され、箇条書きが増えることが多いはずです。
結局は「わかりやすい文章」であれば良いはず
そうした文章の書き方は、極端に言えばインターネットが登場する前から行われていました。
箇条書きを多用し、とにかく文章を簡潔にする傾向は最近のものかもしれません。
しかし最初に結論を書くことや、読み手を引きつける内容を先に置くこと自体は、昔からよくある文章構成です。
学校でエッセイやレポートを書いた記憶がある人なら、あまり違和感がないのではないでしょうか。
結局のところ、重要なのは「わかりやすい文章を書くこと」だと言えるでしょう。
ちなみにGoogle自身も「AI による概要と AI モードのための特別な最適化を行う必要はありません」と明言しています(参考:Google Search Central「AI features and your website」)。
GEOやLLMOを意識する必要があるのか?
話が元に戻りますが、もともと人にわかりやすい文章を書いていたならGEOやLLMOをそこまで強く意識しなくてもよいのでしょうか。
少なくとも現在は、「GEOやLLMOを意識しないとAIに拾われづらくなる」という考え方が一部で広がっています。
その背景には、生成AIや大規模言語モデルが膨大な情報の中から回答を作る際、内容の明確さや構造のわかりやすさを重視する傾向がある、という事実があります。
参考:「Structure Trumps Size: Rethinking Data Quality for LLM Reasoning」(自然言語分野のトップ会議で採択された論文)
AIは長文をそのまま順番に読むというより、まず「何が書いてあるか」を素早くつかみ、必要な部分を拾って回答を作ると考えられます。
そのため、なるべく短く簡潔に、しかも要点がすぐに伝わるコンテンツの方が有利になりやすい、というわけです。
確かに一時的にそのような状況が生まれる可能性は十分にあるのですが、あくまでも「一時的」(数年ほど?)なもの、というのがMIYAWEBの考え方です。
長期的には(今まで一貫してそうであったように)「人のためになるコンテンツが評価される方向に検索エンジン(やそれに代わるもの)が進化する」はずだからです。
長期的に参照されるコンテンツを目指すのであれば無理やりGEOやLLMOを意識するのではなく、従来のSEOの延長で「人にもAIにも理解しやすい文章を作る」程度の意識で良いと思います。
